数と式

難問奇問数学自作問題122-続定符号関数-

「前問の関数に対し、が成り立つことを示せ。」 suugaku-daigakunyuushi-inshi.hatenablog.com 一個目の不等式は,前問の(2)から明らか。二個目の不等式はおよびが登場する式なので、前問の仮定の式において、と置いたものから出発すればよいことが分かる。…

難問奇問数学自作問題121-定符号関数-

「を実数とする。関数が、任意の実数と任意の複素数に対し、を満たすとする。このとき、以下を示せ。ただし、「」は複素共役を表す。 (1) (2) 」 仮定の式を満たす関数を定符号関数と呼ぶ。として、具体的な値を代入することで上記の関係式を導出しよう。(2)…

難問奇問数学自作問題120-自己回帰モデルと定常性-

「の全ての解が、絶対値が1を超えるような実数の範囲を図示せよ。」 虚数解の場合も忘れずに議論せよ。答えは、かなり綺麗な図形になる。ちなみに、これは大学で統計や経済で習う”時系列解析”に出てくる、2次の自己回帰モデルの特性方程式に相当する。このモ…

難問奇問数学自作問題108-ローレンツ変換について-

「を実数を用いてと変換する。任意の実数に対してが成り立つとき、をを用いて表せ。」 を時間、を空間座標としたとき、のことを「世界間隔」と呼ぶ。特殊相対性理論では、世界間隔がローレンツ変換の下で不変になるように構成される。ローレンツ変換では、時…

難問奇問数学自作問題105-4次方程式をとく-

「以下の問いに答えよ。 (1) 2つのについての方程式 と、が同値となるとき、をを用いて表せ。 (2) についての方程式 を解け。」 特殊な4次方程式の解放に関する問題。(1)は(2)の誘導で、因数定理を用いれば の値が決定する。すると、を解けば良い。

難問奇問数学自作問題98-解の個数を知りたいvol.2-

「とする。の異なる交点の数を、の値で場合分けして求めよ。」 まともにやると4次関数が出てくるので工夫しよう。両辺の足し算と引き算を計算して式を整理してみよう。 場合分けした後、途中でが得られるが、解と係数の関係を使って考えると容易。

難問奇問数学自作問題97-解の個数を知りたい-

「の異なる交点の数を、の値で場合分けして求めよ。」 代入法で愚直に計算すると4次方程式の解の個数を調べることになり、計算も煩雑になる。奇問でも難問でも無いが、場合分けにしっかり注意してほしい。「実は同じ解になってる!」場合もある。

難問奇問数学自作問題93-ネスビットの不等式と三角不等式-

「三角形ABCにおいて、とおく。 このとき、 を定義する。 が成り立つことを示せ。ただし、前問(3)の結果は用いてはならない。」 下限は、前問の(3)でとした時の式、すなわちネスビットの不等式に一致する。今回は、それとは別の方法で示そう。 の両辺にを掛…

難問奇問数学自作問題92-私とコーシーシュワルツを-

「以下の問いに答えよ。 (1) 実数の組 に対し、 が成り立つことを示せ。 (2) 実数の組 に対し、 が成り立つことを示せ。ただし、 とする。 (3) 正の実数 に対し、 とする。このとき、 が成り立つことを示せ。」 意欲のある人は(2)から、あるいは(3)から解い…

難問奇問数学自作問題84-対称式であそぼ-

「実数が を満たしながら動くとき、の取りうる値の範囲を求めよ。」 対称式 を用いて式を整理することに尽きる。条件式 を用いることで、を のみで表すことができる。 注意点は、の値は自由に取れないということ。が実数になるためには、 に何らかの制約が生…

難問奇問数学自作問題82-ペル方程式という名前は誤解で生まれた-

「以下の問いに答えよ。 (1) を自然数とし、 として により数列を定義する。このとき、 が成り立つことを示せ。また、 が方程式 の解となるとき、 もその式の自然数解になることを示せ。 (2) を自然数とするとき、方程式の自然数解を2つ求めよ。」 ペル方程…

難問奇問数学自作問題81-ピダコラス一致-

「 を自然数とし、 を満たす有理数 を考える。 となる解が無数に存在することを示せ。」 ヒントは、ピタゴラス数が無数にあることをまず示すこと。すなわち、 は常に を満足するので、 を好きな整数に取ればいくらでもピタゴラス数ができる。この事実を踏ま…

難問奇問数学自作問題71-君はどの平均を選ぶ?平均のトライアングラー-

「以下の問いに答えよ。 (1) において、 のグラフの概形を書け。 (2) 個の正の実数 に対し、相加平均 、調和平均 、相乗平均 を定義する。 を証明せよ。」 意欲的な人は、いきなり(2)に取り組んでほしい。 (1)より、常に (等号成立は のとき)が成り立つこと…

難問奇問数学自作問題70-一般化平均〜こんなの私が知ってる平均じゃない!-

「 個の正の実数 がある。これらの平均としては、相加平均 や、調和平均 、相乗平均 などがある。これらの平均を一般化したものとして、一般化平均 が知られている。確かに、 において とすれば相加平均及び調和平均に一致することがわかる。一方、 が相乗平…

難問奇問数学自作問題38-本当にあった見掛け倒しの関数-

「 関数 は を満たす。また、 の値は0より大きい有理数のみをとるとする。このような を求めよ。」 ポイントは、 ① を求めてみようと思うこと ② 因数定理 である。 問題文の式から、 について閉じた方程式を得ることができる。これは3次方程式であり、因数定…