難問奇問数学自作問題9-ヘロンの公式と最大値-

「周の長さが  { \displaystyle l} の三角形の面積の最大値を求めよ。」

 

考え方のポイントは、
① ヘロンの公式

② 相加相乗平均

の二つ。各辺を  { \displaystyle a,b,c} としてヘロンの公式

 { \displaystyle S=\frac{\sqrt{(a+b+c)(-a+b+c)(a-b+c)(a+b-c)}}{4}}

で面積を表し、相加相乗平均で最大値を求めればよく、そんなに難しくはない。

面積が最大となるのは正三角形の時であることが簡単に示せる。

 ちなみに、ヘロンの公式には色々な表し方があるが、個人的に上記の定義がもっとも覚えやすく、しっくりくる。これは、三角不等式の等号が成り立つ  { \displaystyle a-b+c=0} など、明らかに0になる項で構成されているからである。また、分母の値は、 { \displaystyle a=b=c=1} の正三角形の時の面積が  { \displaystyle \sqrt{3}/{4}} であることからすぐに確かめられる。