難問奇問数学自作問題26-呑んだ暮れの冒険2(勾配と漸化式)-
「長方形を横に3つの長方形に等分割してできた小部屋を、左からA、B、Cとする。泥酔した宿泊客が、1分ごとに隣の小部屋に移動する、ないし現在の部屋にとどまる選択をするとする。Cの部屋ではお酒が自由に飲めるため、この客はなるべくCから出たくないという状況を考える。A→B、A→A、B→A、B→B、B→C、C→B、C→Cの確率は、それぞれ とする。この客は最初にAにいるとして、 分後にCの部屋にいる確率 を求めよ。」
考え方のポイントは、
① 対称性が使えなさそうなので、無理やり に対する閉じた漸化式をだ出す
② 4項間漸化式をとく
の2つである。
まず、3つの漸化式から、 についての漸化式を求めれば良い。しかしこれは4項間漸化式になるため、前回の記事の方針に従って解くことになる。
suugaku-daigakunyuushi-inshi.hatenablog.com
具体的に解は、 となる。
十分時間が経過した時の確率を考えると、A、B、Cにいる確率はそれぞれ となる。このように、各小部屋に確率勾配(比例ではないが)ができていることがわかる。