難問奇問数学自作問題86-垂線の足フェチ-

「鋭角三角形ABCの辺BC、CA、AB上にそれぞれ点P、Q、Rをとる。こうしてできる三角形PQRの周の長さが最小になるとき、点P、Q、Rの位置は各辺上のどこに取れば良いか。また、周の長さの最小値を辺BC、CA、ABの長さ { \displaystyle a,b,c}を用いて表せ。」

 

あまり知られていない垂心の性質の一つ。「最短距離は線対称の位置!」の合言葉で解く。すると、周の長さがある扇型の弦に相当することがわかる。弦の長さが最小になるには当然その扇型の半径が最小になれば良い。この手順でP、Q、Rの位置を特定すると、それらが各頂点の垂線の足になることが分かる。周の長さの最小値は、 { \displaystyle s=a+b+c}を用いて  { \displaystyle \frac{s(s-2a)(s-2b)(s-2c)}{2abc}} となる。