難問奇問数学自作問題61-正五角形の作図-

「正五角形をコンパスと定規で作図せよ」

 

ポイントは特徴的な長さを代数的に求め、それを作図すること。

 

かっこいい作図もできるが、ここでは泥臭いが実践的な方法で作図しよう。正五角形ABCDEとし、まず辺CDを適当な長さにとって引く。頂点Bの位置を特定するには、対角線BDの長さがわかると良い。これは代数的に求められるはずである。この長さには  { \displaystyle \sqrt{5}} が出てくるが、辺の長さが CD、2CDの長さの直角三角形の斜辺により算出することができる。あとは難しくないだろう。

 

正五角形は作図可能だが、正七角形、九角形は作図できない。ところが、なんとガウスはとんでもないことに正十七角形が作図可能であることを示した。

作図可能かどうかは、上記の正五角形の例のように、特徴的な長さが有理数平方根の組み合わせで初等的に書けるかどうかで判定できる。実は正十七角形はそれが可能なのである。