難問奇問数学自作問題72-透過と反射-
「軸上の に厚みのない障壁がある。 の障壁に、大きさのない個の粒子が軸の負の方向から正の方向に向かって同時に入射する。粒子同士はぶつかり合ったりせず、入射する前の速さはで等しいとする。各粒子は障壁に対して の確率で反射し、 の確率で透過する()。またこれらの前後で粒子の速さは変わらないと仮定する。以下、個の粒子がの障壁に衝突した時刻を とする。
(1) 時刻において、2つの障壁内に存在する粒子の個数と、その位置を求めよ。必要ならばガウスの記号 (を超えない整数) を用いて良い。
(2) 十分長い時間が経過したのち、 の障壁よりも左に存在する粒子の個数と、 の障壁よりも右に存在する粒子の個数が、等しかったという。このとき、反射の確率 を求めよ。」
透過と反射に関する問題。こういった古典的なモデルで、オーム抵抗系における電子の動きを説明したりすることもできる。
(1)は、 より後の衝突回数で時刻を場合分けすると良い。粒子の位置の解は、 において となる。