難問奇問数学自作問題50-その数、無理数につき(北野武監督)-

「以下の問いに答えよ。

(1)  { \displaystyle x} を実数とするとき、 { \displaystyle e^{x-1}\geq \frac{1}{6}x^3+\frac{1}{2}x+\frac{1}{3}} が成り立つことを示せ。

(2)  { \displaystyle e \gt 2.7} を示せ。」

 

ポイントは、

① ひたすら微分と増減表を利用する

② 計算ミスをしない

こと。

 

(1)では、 { \displaystyle f(x)=e^{x-1}-\frac{1}{6}x^3+\frac{1}{2}x+\frac{1}{3}} に対し、1階、2階、3階と微分していく。各導関数の最小値が0であることを示せればよい。(2)は、単純に  { \displaystyle f(2)\gt 0} で示すことはできない。そもそも、 { \displaystyle f(x)} は  { \displaystyle x=1} で最小値をとるので、ここに近いほど良い近似になっているはずである。したがって、  { \displaystyle 2} よりも  { \displaystyle 1} に近い値を代入してみよう。計算がダルいのでミスのないように。