難問奇問数学自作問題112-円柱と斜円柱の共通部分の体積-

 { \displaystyle xyz}空間に高さ { \displaystyle 1}、底円の半径 { \displaystyle 1}の直円柱 { \displaystyle C_1}と斜円柱 { \displaystyle C_2}がある。ここで { \displaystyle C_1}の上底円、下底円は(0,0,1)、(0,0,0)を中心として { \displaystyle xy}平面に平行であり、 { \displaystyle C_2}の上底円、下底円は(2,0,1)、(0,0,0)を中心として { \displaystyle xy}平面に平行であるとする。このとき、 { \displaystyle C_1} { \displaystyle C_2}の共通部分の体積を求めよ。」

 

  

 { \displaystyle z}軸に対して平行な面で切ったときの断面図を考えれば良い。それを積分すると、 { \displaystyle 4/3}を得る。以外にも、体積には円周率が出てこないのである!

難問奇問数学自作問題111-折り紙あるある言いたい-

「1辺が1の正方形ABCDがある。辺AB上の点Pと辺CD上の点Qを結んだ直線PQを折り目として、頂点Bが辺AD上にくるように折り返す。頂点B、Cの折り返し後の点を点B'、C'とする。また、辺B'C'とQDとが交わる点をRとする。三角形QC'Rの面積が最大となるときのBPの長さを求めよ。」

 

 

難しくないのでノーコメント。

難問奇問数学自作問題110-ジャイアンとのび太がゲームをするとこうなります-

「AさんとBさんが、引き分けがなく勝敗が必ず決まるゲームを行う。Aさんが勝つ確率は { \displaystyle 2/3}、負ける確率は { \displaystyle 1/3}であるとする。初めてAさんが2連勝した時、このゲームを終えるとする。ちょうど { \displaystyle n}回目でゲームが終了する確率 { \displaystyle P_n}を求めよ。」

 

 

 { \displaystyle P_n}のままでは確率漸化式が立てにくいので、以下のように他の事象の確率を定義しよう。

  { \displaystyle n}回目までゲームが続きちょうど { \displaystyle n}回目でAさんが勝利する確率を { \displaystyle Q_n} { \displaystyle n}回目までゲームが続きちょうど { \displaystyle n}回目でAさんが敗北する確率を { \displaystyle R_n}とする。

まずは、 { \displaystyle P_{n+1},Q_{n+1},R_{n+1}}を、 { \displaystyle Q_n,R_n}で表してみよう。立てた漸化式から、先に { \displaystyle Q_n}について求めると良い。

答えだけ書いておくと、 { \displaystyle P_n=\left(\frac{2}{3}\right)^{n+1}-4\left(-\frac{1}{3}\right)^{n+1}} 

 

難問奇問数学自作問題109-続超能力VSイカサマ師-

「問題44に関して、 { \displaystyle \lim_{n\to \infty}p_n}を求めよ。」

 

 

 

suugaku-daigakunyuushi-inshi.hatenablog.com

 

 { \displaystyle a_n=(p_n-p_{n+1})/p^n}の満たす漸化式 { \displaystyle a_{n+2}+a_{n+1}+a_n=0}を利用する。すると { \displaystyle a_{3k+1}=0,a_{3k+2}=-p,a_{3k+2}=p}が示せるので、これから { \displaystyle p_{3n+1}}に関する漸化式を求めれば良い。

具体的に漸化式は { \displaystyle p_{3n+1}=p_{3n}-p(1-p)(1+p)p^{3n}}となる。

難問奇問数学自作問題108-ローレンツ変換について-

 { \displaystyle t,x}を実数 { \displaystyle a,b,c,d}を用いて { \displaystyle t'=at-bx,x'=-ct+dx}と変換する。任意の実数 { \displaystyle t,x}に対して { \displaystyle {t'}^2-{x'}^2=t^2-x^2}が成り立つとき、 { \displaystyle b,c,d} { \displaystyle a}を用いて表せ。」

 

 { \displaystyle t}を時間、 { \displaystyle x}を空間座標としたとき、 { \displaystyle t^2-x^2}のことを「世界間隔」と呼ぶ。特殊相対性理論では、世界間隔がローレンツ変換の下で不変になるように構成される。ローレンツ変換では、時間と空間が相互に入り混じっていることがわかる。古典力学を考えた場合、等速度運動する点から見た座標系は、慣性系 { \displaystyle x'=x-vt}とすればよかった。一方で、時間は絶対的であり、当然 { \displaystyle t'=t}となる。この変換をガリレイ変換と呼ぶ。つまり古典力学に関しては、時間は空間の影響を受けず、一様に等しく一方向に進む。しかし、光に近い速さの点などに関しては、このようなガリレイ変換は成立しないことが知られている。すなわち、時間の進み方は空間によって影響を受け、結果としてローレンツ変換に従うようになる。

ちなみに、ローレンツ変換において、物体の速度が光より十分に小さいとした極限はガリレイ変換に一致する。

難問奇問数学自作問題107-スピンの配置-

 { \displaystyle x=0}に上向きの矢印があるとする。これをアップスピンと呼ぶことにする。以下、下向きの矢印をダウンスピンと呼ぶ。 { \displaystyle x=1,2,3,...,n}に、原点から近い順にアップスピンかダウンスピンのいずれかを配置していく。その際、左隣と同じ向きのスピンを { \displaystyle p}、逆向きのスピンを { \displaystyle 1-p}の確率で配置するとする。同様に、 { \displaystyle x=-1,-2,-3,...,-n}にも、右隣と同じ向きのスピンを { \displaystyle p}、逆向きのスピンを { \displaystyle 1-p}の確率で配置していくとする。この時、 { \displaystyle x=n}にあるスピンと { \displaystyle x=-n}にあるスピンが同じ向きとなる確率を求めよ。」

 

これも確率漸化式の問題。まずは、 { \displaystyle x=n}のスピンの向きがアップになる確率を漸化式を立てて求めよう。

難問奇問数学自作問題106-生と死-

「ある生物は、0才になった個体は1年後に子供を1匹産み、1才になった個体は1年後に2匹産む。2才になった個体は子供を産むことなく翌年までに死滅するとする。今、ちょうど0才になった個体が1匹いてそれ以外の年齢の個体がいないとき、 { \displaystyle n}年後にこの個体は何匹いるか。 { \displaystyle n}を用いて表せ。」

 

確率漸化式の問題。0、1、2才の個体数に関する漸化式を立てれば良い、答えだけ書いておくと、 { \displaystyle S_0=1,S_1=2} { \displaystyle S_n=\frac{7\cdot2^{n-1}+(-1)^n}{3} \ (n\geq 2)}と書ける。