難問奇問数学自作問題53-無限降下法-

「以下の問いに答えよ。

(1) 0以上の整数  { \displaystyle a,b,c,d} についての方程式 { \displaystyle a^2+b^2=7(c^2+d^2)} を考える。このとき以下の問いに答えよ。   

(a) ある解  { \displaystyle a_0,b_0,c_0,d_0} が存在したと仮定する。このとき、 { \displaystyle (a,b,c,d)=(c_0,d_0,a_0/7,b_0/7)} も解となることを示せ。  

(b) 全ての解を求めよ。

(2)  { \displaystyle x^2+y^2=7} を満たす実数  { \displaystyle x,y} のいずれかは無理数であることを示せ。」

 

ポイントは、「無限降下法」を用いた背理法を用いること。

 

(1)では、平方数の我が7の倍数になるには、元の数がどうあれば良いか考える。

(2)では、無限降下法による背理法的アプローチを取ろう。すなわち、自明な  { \displaystyle (a,b,c,d)=(0,0,0,0)} の解以外の解が存在するとして、矛盾を導く。こうすれば、解が  { \displaystyle (0,0,0,0)} のみであることが証明できる。具体的には、(1)の結果より解がどんどん1/7倍になっていくので、いつか非整数が出現しそれが解となってしまう矛盾が生じる。(2)はおまけ。

背理法のパターンの一つとして、無限降下法は強力であるので、是非知っておくと良い。